譲る葉
頭の整理がつかない。

あまりにも、信じられなさ過ぎる。

「…!」

口をパクパクさせて絶句する私に、おじいさんは

「詳しい説明は省くとして…母親が危ないのじゃろ?」

「な…」

今の事実を突きつける。

例え、今このおじいさんと話してる状況が夢の中だとしても

それだけは事実なのだ。

お母さんが、危篤ということだけは…変わらない。

「そうですけど…なんであなたがそれを…」


私は、この老人に何を期待しているというのだろう。
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