譲る葉
ゴミクズ拾いだけの人生―

そんなの、誰だって嫌だ。


死にたいのは―

死ななきゃいけないのは

間違いなく私の方なのだ。

「…神様さん?」

「さんは不要じゃ」

「さっき、おっしゃいましたよね。お母さんを元気にするのは『難しい』って…不可能じゃないって事ですか?」


藁をも掴む。


神様と名乗った老人はこう返す。

「ああ。本当は不可能なのじゃが。お主は色々不憫すぎるのでな。叶えてやれんことはないぞ」

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