譲る葉
お母さん、ごめんなさい。

公立高校、受かりませんでした。

私立は高いから、またあなたのパートがひとつ増えてしまいました。

―高校なんて、行かなくてもよかったのに

そう言った私を、あなたこの時だけは必死に私を説得してくれました。

―高校ぐらい卒業しとかないと後、将来困るからって
お母さん、年だから、後何年あんたの面倒見てあげられるか分からないから、お迎えが車では最後まで出来るだけのことはしたい―って

そんな悲しいこと聞きたくもありませんよ。

年だから―って、あなたが勝手に四十過ぎてから生まなくてもいい余計な粗大ごみを作っといて、

そんな無責任な言葉を言わないでください。

私は正直、ずっと怖くて仕方がありませんでした
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