譲る葉
『よかろう』

妙に自信満々なその声。

お茶目なおじいさんという感じだ。

『少し待っておれ。今、そちらに行く』

「え?」

こっちに来る?

次の瞬間―


ビカッ!


「うわっ!」

突然、受話器が眩しく光った―と思うと

光が、横に移動した。

小さな光は形を変えて、やがて人の形になり―


信じられないことが起きた。
< 99 / 131 >

この作品をシェア

pagetop