はらり、ひとひら。


人の少ない場所、ってどこだ。とにかく一人で頭を冷やそうと思った。風に当たれて、かつ一人でいれる場所…


私は購買裏へ行った。朝早いこの時間ならまだそんなに混んでいないだろう。


ビンゴだ。静かな風が吹いて、私は地面にうずくまる。部活生のよく通る声が響いて、なんだかもの悲しい。


「怒らせちゃった…」



最悪だ…だからしつこくしないように気を付けてたのに。…でもあんまり痛そうだったから見てられなくて。



「…嫌われちゃったかな」


何してるんだろ。少し考えればわかることなのに。


…やばい。泣きそうかも。



「─椎名?なあにやってんだこんなとこで」


この声は・・・


「先生・・・!!」


< 120 / 1,020 >

この作品をシェア

pagetop