はらり、ひとひら。
「え、えっと・・・でも割とたいしたことじゃないんで平気というか」
「ウッソだあ、じゃなきゃあんなとこで泣くかふつう」
「…あれは目にゴミが」
「んなワケあるかよ」
わりと強引だな先生!?悩み聞くっていうかこれ詰問じゃない…?
神崎くんの顔が頭に浮かぶ。さっき怒鳴られたときの声、今思い出しても凄く申し訳ないけど、昨日お見舞いの帰り…髪についた糸をとってくれた時の距離感を思い出す。
近かったな…何より、すごい良い匂いしたような気がする。…ていうかわりとあれ、すごい体験じゃないか!?あんなに綺麗な人が私の髪を、と突然恥ずかしくなって顔から火が出る。
「!?顔あかっ、どうした椎名」