はらり、ひとひら。
色々なことが一気におこりすぎて、頭がパンクしそうだ。
「椎名さんは、さっきみたいな奴が見えるんだよね?」
「う・・・うん」
神崎君も、まさか妖が見えるなんて思ってもみなかった。
「俺の家はね、祓い屋の家系なんだ」
「祓い屋…?」
「妖退治を生業とする家柄のこと」
家業が妖専門のお仕事なんだ。…すごいな。
「へえ。これがあの白ギツネの主さん?」
ゆらっと、突然木の影から人が姿を現した。驚きすぎて言葉が出ない。