はらり、ひとひら。
不安に駆られ、私の口は勝手に動いていた。
「呪いは左腕全体に広がる。やがて全身を蝕み最後は死ぬだろうな」
「─っ」
「もう、時間がないんだ」
神崎くんは静かな声で言った。そんな…言葉が出なかった。
「この呪いは厄介なのさ。
付けた奴を退治か祓うかしない
と子孫にまで遺伝する」
「・・・そんな」
「小僧。あと日はいくら残って
いるんだ」
「もう一週間もない」
「やれやれ。面倒なものに絡まれおって・・・帰るぞ杏子」