はらり、ひとひら。
「ないよっ、あるわけないじゃん!ただの友達」
「そう・・・ならよかったあ。朝一緒に来てるし、噂だと神崎くんが休んでる日お見舞い行ったりしてるとか聞いて…疑ったりしてごめん」
先生話したな!?あの爽やかな笑顔が頭の中に咲き、むかっと心の中で拳を握る。
「ありがとうっ。いきなり引っ張り出したりして、ごめんね。私三組の植田未穂って言うの、よろしくね」
花が開いたように笑った。凄く可愛い子だとぼんやり思った。
「うん、よろしく!」
きっと彼女は神崎くんのことが好きなんだろう。凄く良い子そうだし、応援しちゃおうかな。
─そう思ったのに、胸に違和感がある。素直にそう思えないのは、なんでだろう。