はらり、ひとひら。


にらみ合う2人。


「ならば力づくで貰うまで」


「たわけ。小僧の祟りを解いてもらう!」


狐火が大量に飛来する。般若の面を被った妖は特に焦る様子もなく、すっと片手を出し・・・


「二度も同じ手にかかるか」


紅い光が辺りを包む。眩しさに目が眩み、暫くして目を開けると。



はらはらと、紅い花びらが散っていた。─相殺。


息を呑んだ。



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