はらり、ひとひら。
夏休み明け初日から、肝試し首謀者である朝比奈くんは矢野先生にこってり怒られ、反省文を書かされていた。自分からすべて話して謝ったらしい。
が、先生以上にお怒りなのは教頭先生で…鬼のような形相で朝比奈くんをとっちめていた。
教頭先生からは停学を申し付けられたようだが「止めなかったクラス会長の責任」と言って何度も頭を下げる飛鳥に免じて、ぎりぎり免れたようだった。
「いやほんっと悪かった!このとおり!」
「謝って済むなら警察は」
「いらないよね」
二人の長いお説教を待って、ようやく帰路。ぺこぺこ謝る朝比奈くんに対し、じっとり辛辣な目を向ける飛鳥と神崎くんに吹き出す。
「ねえもういいじゃん、その辺で…」
「杏子は甘いのよ、優しすぎ。誰にも怪我なかったのが逆に奇跡よ」