はらり、ひとひら。


「それは…」


そうだけど。確かに私危うく死にかけたけど…


「でも誰も傷ついてないなら、セーフだよ」


「…はあぁ」


「椎名ちゃん…」


なんで私朝比奈くんに合掌されてるんだ。うーん、確かにやりすぎた感は否めないけど。



「夏のちょっと怖かった思い出ってことで」


「ちょっとどころじゃないけどね…」


「あ。そういえばあの美術館、もうすぐ取り壊されるらしいよ」


神崎くんは思い出したように呟いた。


「え!?」
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