はらり、ひとひら。
「変な子。あなたが別に気負うことじゃないじゃない」
そうなんだけど…やっぱり一度縁を持ってしまうとどうしても想ってしまうんだ。
「みっちゃん、ここがなくなったらどうするの?」
「…わからない」
がらりがらりと落ちる瓦礫で声が消えそうになる。
「…寂しくない?」
「今更だわ」
怒られそうな質問にもみっちゃんは怒らず笑った。いつもの寂しげな笑顔。
「巻き込まれないうちに去ることにするわ。晴れて自由よ。自分の本体を探して眠るもよし、旅に出るもよし」