はらり、ひとひら。
「貴様の血を寄越せ!」
「っ」
びゅんと伸びた腕をすんでのところでかわし、理科準備室から飛び出した。
「逃がすか、待てえ!」
「嫌!」
誰が待つもんですか!!!階段を駆け下り、昇降口へ向かう。とにかく学校から離れないと危険だ。
「─わぁっ!?」
廊下を曲がったところで、何かと衝突。
「・・・椎名?どうしたんだそんなに慌てて」
「え、わ、どっどいて先生!」
振り切り、走り出そうとするが先生に腕を掴まれてできない。