はらり、ひとひら。


まさか、矢野先生も妖が見えるとか?もしくは祓い屋だったり。


・・・いや、ないない。

先生さっき言ってたし。見えるもんなら見てみたいって。


「本当顔色悪いぞ?今日はもう帰って休め、悪かったな」


あとはオレがやっとくから、と先生は言って私の頭を撫でた。


「ありがとうございます…」


私は軽く頭を下げ、学校を後にした。


なんだろう、この胸のつっかかりは。



「杏子」

「あ、師匠」

長い毛を翻して、師匠は綺麗に地面に着地した。

< 257 / 1,020 >

この作品をシェア

pagetop