はらり、ひとひら。


「ところで」


師匠がすとん、と私の腕から地へと降りた。


「最近、【妖狩り】と称して森の妖を狩るものが居るらしい」


「妖狩り?」


なにそれ。

妖祓いと妖退治は聞いたことあるけど、妖狩りなんて聞いたことない。


「妖を狩るってどういうこと?」


「妖を祓うのは消し去り退けること。

が、妖狩りというのは、魂だけ器用に抜き取り体は壊す手の込んだ呪術のようなもの」


思わず息を呑んだ。呪術…。


「どうして魂を・・・?」


「肉体が滅びても、魂は永遠に生き続けるもんだ。抜いた魂は自分の式神に与え妖力を増強するか…」




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