はらり、ひとひら。




「おいらの名前は、ゴン。お前をおいらの下僕にしてやる!!だから今からおいらを護ってみろ!」



にんまりと口の両端が上がった。し、しもべ?私が?


「勝手を言うな子狸」


「ぎ、ひぃぃい!?狐っ、お、尾裂狐ぇ!」


小さな妖は、涙目で茶色の耳を伏せ後ろへ飛び退けた。耳生えてる。


「おいらに寄るな、下賤な狐め!」


「きゃんきゃん騒ぐな子狸め」


子だぬきって…あ、この子狸なんだ!?狸なのにゴンって名前…まあいいか。

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