はらり、ひとひら。
蓋を開けたそこには、白い布地が畳んで入っていた。
「これはね、桜子さんが使っていた巫女服よ」
恐る恐る、それに手を伸ばす。
つるりとした生地。
紅白の、威厳を感じさせられる巫女服。
「あとこれは、おじいちゃんからの卒業祝い」
開けてごらん、と促され開けてみる。
すっかり忘れてしまっていた。ごめんね、おじいちゃん。
「何だろう・・・?」
色褪せた箱に入っていた、数本の巻物。
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