はらり、ひとひら。
たっぷり睡眠をとったお陰で霊力も体力もしっかり回復。久しぶりにあんなに眠りつづけたなあ。なんだか晴れやかな気持ちだった。
「おはよう、神崎君。…っ、怪我?」
「あ、おはよう椎名さん。ああ、大丈夫だよ」
神崎君の顔色、どこか優れないと思ったら。
「もしかして邪鬼に…?」
包帯が巻かれた方の手を握って、神崎君は私から視線を外して頷いた。
「ご、ごめん。私も行けば…」
「ううん、大丈夫。椎名さんが気にすることじゃない。その…妖狩りのことだけど」
彼は言葉をきって迷うように視線をさまよわせた。どうしたのだろうか。
「灯雅から聞いた。…うちの学校に、犯人は居るらしいんだ」
「…え!?」
そんな。