はらり、ひとひら。
生徒か、教師か。どっちにしろ、そんな恐ろしい思いを持った人物がうちの学校にいる事実にぞっとした。
師匠は気付いていなかったのだろうか。
ううん、それはありえない。まさか私に気を使ってわざと言わずに居た?
「犯人の目星は?」
「…うちのクラスだって」
頭がくらくらする。そんな、馬鹿なこと。私たち以外のほか、妖がみえる人が居るっていうの?
「っ!」
「妖気だ。こっちへ来る」
懐かしい妖気だった。この感じは…
「お久しゅう御座います。椎名様」
やっぱり、朱獅子だ。