はらり、ひとひら。


えっなんでいきなり!?なんだかもう、何が何だかさっぱりなんだけど。


「どうなってるの?」



説明してとヘルプを求めると師匠は意外とあっさり承諾。




「今のは大方、術が失敗した時は人形が勝手に壊れる仕組みになってるからだ。─犯人の狙いはおそらく、ド素人である小僧を操り繰り返し妖狩りを行わせ、跳ね返りを起こさせる」



「暴走した小僧がここにきた私たちを皆殺しにすればすべて台本通りだったが─杏子の手により、術に取り込まれていた小僧を救った。そいつの計画は大失敗。杏子、お前は本当にめちゃくちゃな奴だな」



皆殺し。不穏な単語に背筋が震える。そんな恐ろしげな計画が隠されてたなんて。



「じゃあ、その犯人に私たちは命を狙われてたってこと…?」


「そうなるな」


えぇ、そんな怨み買うような15年じゃなかったはずなんだけど…!


< 356 / 1,020 >

この作品をシェア

pagetop