はらり、ひとひら。
「えっと、なんかごちゃごちゃしててよくわかんないけど色々悪かったな皆…謝れば済む話じゃないと思うんだが」
苦笑いし頭を掻く先生に、身体の力が抜けていく。
でもとにかく、本当にみんなが無事でよかった。一歩間違えれば大惨事になっていたんだから。
「なんかもう五体満足なだけで十分ですよ…疲れたあ…」
「ゆっくり休まなきゃね。明日も学校だし」
「……ああぁーー!そっか忘れてた…!帰って課題やらなきゃ」
「オレたち生物の観察に来てたはずなのにやってないしな…」
命がけの戦いを終えた直後だというのに、こんなに緩くていいのだろうか。…まあ、いいか。これくらいが私たちらしいのかもしれない。
「…帰ろっか」
家族が待つ家に。