はらり、ひとひら。
あ…この前の生物の授業ノート書いてなかったっけ…そういえば私眠すぎて寝てたかもしれない。飛鳥に写真貰ったんだ、と思いだし端末を起動し板書をし始める。
「なんていうか、テストありすぎだよね。この間やったばっかりだと思ってたのに」
「ね。先生が鬼に見える。今回範囲も広いし必死だよ皆」
「ほんとほんと。そういえば神崎くん今回も飛鳥と勝負するの?」
「あぁ…言われたなあそういえば。負け方がみんなにジュースおごりだって」
「えっ、負けられないねそれ」
他愛もない話をしつつ、シャーペンを動かす手は休めない。テスト一週間前に入ってるから、部活生もいない。静まり返ったグラウンドはなんだかもの悲しかった。
「今度4人でどこか行きたいね」
「いいね!川に釣りとか?」
「椎名さんそれ渋すぎる」
くつくつ笑った神崎くん。でもこの辺じゃそれくらいしかすることない気がする…でもさすがに冬に釣りはないか。