はらり、ひとひら。
「釣りは、来年の夏にでも行こうよ」
「それもそうだね」
飛鳥、朝比奈くん、私、神崎くんはみんな気が合う。自然と4人で過ごす時間が増えていた。
さすがに妖が見えるとは言えないし、これから先言う機会もないだろうけど…それでもかけがえのない大切な友人だ。
「椎名さんは、進路きまった?」
「え」
思わず手を止めた。
進路…か。そういえばまだ全然考えたことなかった。
「うーん。まだわかんないな…でも、進学はしたいかも」
「なに系?」