はらり、ひとひら。


メッセージを見ると同時に、右上に表示された時間に驚いて目を開く。


うわ、もうこんな時間…!?すごい話し込んでたから気が付かなかった。



「けっこう暗くなっちゃったね。今日はもう、帰ろうか。送ってくよ」


「う、うん。…えっ!?いいよそんな申し訳ないっ」


「方向同じだし、ひとりじゃ危ない」



ね?と諭す優しい声には逆らえない。お言葉に甘えることにしよう…。



「あ、じゃあもし良かったら、うちで夕飯食べていかない?」


「え?」


勉強教えてもらったお礼にもならないし、かえって迷惑かもしれないけど…案の定、神崎くんは目を丸くしていた。


「や、やっぱり迷惑だよね…」


「いや。そんな、寧ろいいのかなって」
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