はらり、ひとひら。
慌てて外へ飛び出す。
酷い吹雪だというのに、気にも留めていないのか妖たちはどんちゃん騒ぎ。雪で視界がかすむ。ただでさえ妖でごった返しているのに。
神崎くんと先生が、危ない。
「白神様!!待ってください!白神様!っ、きゃ!?」
どん、と誰かにぶつかった。
「あ…雪路!」
驚いた顔の雪路がそこに居た。よかった、雪路がいるなら近くに先生もいるかもしれない。
「どうされたのですか、そんなに慌てて…」
「神崎君と、矢野先生が危ないの!白神様が、今っ、納屋から出て行って」
「っ、参りましょう!」
雪路に手を引かれ、私は走り出した。
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【真澄side】
「椎名さん、大丈夫かな」
「あの子なら大丈夫だよ。なにかと臨機応変なとこあるしね」
くすくすと、灯雅は笑った。