はらり、ひとひら。
蹲る白神様。
苦しげな呻き声がやむと、辺りは眩い光に包まれた。何が起きているの…?あまりの眩しさに目を瞑った。
「…そうか…私は」
頭の中に、ぶわっと映像が広がった。抗えないほど強い力で眠りの底へ腕を引かれ、瞼が落ちた。
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森。小さな女の子と、その傍らにまだお面をつけていない白神様。これは、本物の…?
舞い散る雪の中、女の子は掬っては愛おしそうに手の平で愛でた。白神様は、優しく笑って見ているだけ。
暫くすると女の子の母親の、呼ぶ声が響く。
すると彼女は弾けるように笑って、手を振った。
「神様、またね!」
祠へ向かって、笑いかけたのだった。