はらり、ひとひら。



「単刀直入に言おう。私は人を探している。どうかそれの手伝いをして頂きたい」


人探しか。前にもやったし、そのくらいなら…


「いいよ」


「やめておけ杏子。お前に利などないぞ、また危険な目に遭ったらどうする」


呆れ気味に、師匠はため息をついた。なんだかもうこれ、お約束だなあ。



「でも困ってるし。力になれるならなりたいよ」




彼女は黙り込み、顎に手を添えた。


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