はらり、ひとひら。


「ごめんな、おれ包帯の巻き方なんか知らないから…苦しいだろうけど」


ぐちゃぐちゃな包帯を、羽につけた鳥はなおもぐったりとしている。小さな頭を撫でてもぴくりともしなかった。


冷たい。でも…耳を澄ませばとくん、とくんという規則的な音がする。まだ、生きている。



不思議な鳥。巣から落ちたのだろうか、それともほかの大きい鳥や猫にやられたのか。どっちにせよ可哀想だ。



季節はずれのマフラーをかけたら、少しは温まるだろうか。


「明日朝すぐ、獣医さんに連れてくから…」



暫くして、姉ちゃんのおれを呼ぶ声が聞えたので慌ててリビングへ降りて行った。





『─ここは、どこ?』





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