はらり、ひとひら。
「何故ああなるまで放っておいた?友人の変化に気づかなかったのか。それとも気づき、離れたか。脆い友情だな」
「っふざけるな!!あいつは…あいつはっ─」
待てど言葉の続きは出なかった。声を荒げたことに、自らも驚いたのか天音は額を押さえて俯いた。
「寂しさが募りすぎたんだろう。優しいものと出逢ってしまったのなら、尚更」
「……東雲は重い病を患っていた」
病だと?
「肌を焼くような痛みと熱が襲い、いつしか全身に転移するものだ。その病は進行が遅い故、余計に奴を苦しませた」
「やがて─全身の肌は焼け爛れ灰となって朽ちるのが最期」