はらり、ひとひら。


【東雲side】


奇妙な病にかかった所為で、誰も私には近づかなかった。


私は絶望した。最初は一人でも平気だと思った。でも…寂しさは募っていくばかり。死ぬ間際になったら離れ、一人で静かに眠る。



我が儘だとはわかっている。都合のいい話だと。けれど、誰か傍に居てくれないだろうか。


そんなとき、私は最後の友人を見つけたのだった。


「私に構うな」


素っ気ない返事に似つかわぬ、美しいひとだった。綺麗な白い翼が印象的だった。


口調や態度は無愛想だったが、誰よりも天音は優しかった。


天音になら病のことを話しても良いだろうか。


この、病のことをわかってくれるだろうか。


いいえ。理解してくれなんて贅沢は言わない。恐れをなして、私から離れていっても構わない─。


あぁ、でも。貴女なら、最期の最期まで傍に居てくれるのだろうか?





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