はらり、ひとひら。
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「…」
静かな夜だ。
カーテンの隙間から青い月が煌々と輝いている。あれ?師匠は…?ぼんやりする視界の中部屋を見渡す。
「…いたっ!」
起きる際体重がかかったせいかズキズキと肘が痛む。気づかないうちに、かすり傷だが邪鬼から攻撃を受けてしまったようだ。あまりの痛さに眠れる気がしない。
途方に暮れるも、持ち前の傷の治りの早さから痛みより眠気の方が大きくなってきたのですぐに目を閉じた。
─翌日。
「うぅ。痛い…」
それでも痛みは引いてくれなかった。あぁどうしよう。言霊で治れって言ったら治るんだろうか。うーん。
「ん?…うわあっ!?」