はらり、ひとひら。
夢だ。私はたまに寝ている間に「夢という確信がある映像」を見てしまう。明晰夢かとも思っていたけど、あくまで自分の意思では動けない。
じっと椅子に押さえつけられ、目の前で勝手に繰り広げられていく光景を映画館で見ているような感覚だ。
これは…アカバだ。それに、女のひと─?
綺麗な黒髪をひとつにきっちりと結っていて若々しい印象だ。月明かりのに照らされふたりは楽しそうに話している。
闇に浮かび上がる紅葉が息をのむほど綺麗だった。
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「ふあぁ、あ…」
夢を見たわりによく寝たな、と伸びをする。窓を見やれば今日も快晴。秋晴れはすがすがしくて良い。
…それにしても。あの女のひとは、一体誰だったんだろう。