はらり、ひとひら。


─寒い。


容赦ないな、と肩を震わせて私はマフラーに顔を埋めた。うー、寒い寒波が憎い…!


「くそ、寒い。何故私までお使いに行かなければならないのだ…」


「師匠あったかいから…湯たんぽ代わりに」


なんだそれは、と腹を立てる師匠を抱きしめた。ぐえっと潰れる声がしたが今はそれどころじゃないし暖をとらせてほしい。


ああ、モフモフがあたたかい…!


「いい加減にせんか!さっさと夕飯の材料買って帰るぞ」


「もう少し温まりたかったけど、それもそうだね」



今夜は確か鍋だったっけ。早くつつきたいな…なんて考え、歩くスピードを上げたまさにその時。









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