はらり、ひとひら。
ひとみぎの術、って言うんだ。覚えておこう。
「だがあまり活用するのは奨められんな。なにぶん危険が過ぎる。心に少しでも隙や迷い、雑念があれば、術は失敗。その部位は代償としもっていかれる。禁術ぎりぎりのラインだ」
え。
「も、持って行かれるって…!」
そんなに危険な術だったの!?
「お前なら成功するだろうと思ったからな。遅かれ早かれやらせようとしていたのだ」
ま、マジですか…うわあ、私危うく右腕失うところだったんだ。
「案ずるな、修羅の血にかかれば腕一本くらいまたにょきにょき生えるだろう」
「やだよそんなの!」
想像しただけで気持ち悪いって。
そうかでも、やっぱり迷っちゃいけないんだ。強い意志で挑まないと駄目なんだなあ。ああ、なんか身が引き締まる思いだ。
「…あ」