はらり、ひとひら。
「ほう?どうやって」
「無理矢理に、決まってんでしょ!」
地面を思い切り蹴り上げると、思いのほか軽く体が浮いた。そのまま澪の髪を掴んで思い切り引き倒して首に手をかけた。
「戻して。早く」
「ふっ、あはは!随分余裕なさげだな?小娘」
「小娘って…あなたも大して変わんない見た目でしょうが!」
背だって私より低いじゃん!
っていや、そうじゃなかった。
余裕綽々な澪は口元を歪めて微笑む。嘲るよう。
「焦ってるな」
「…」
「後悔しているだろう。私に騙され、着いて来たこと」
「…あなたが今すぐ元に戻してくれたら、見逃す。だけど断るって言うなら、悪いけど本当に痛い思いさせるからね」