はらり、ひとひら。
「嫌です主様!不届き者には、お灸をすえてやらねばなりません!」
「あはははは~そっか。で樹、お灸って何?」
「あー…」
蛟ってなんでこんなに馬鹿なんだ?
ま、いいか。
半分ほど残る雑草を見たが、なんだか急に気の遠くなってきた俺は式神たちを止めもせず、縁側へ腰を下ろした。
一時休戦としよう。
「蛟ー!!」
「あはは」
元気に庭を跳ね回る彼らを見ながら、涼しい風を受けまどろむ。どうにも心地よい。
今度こそ眠気に抗えないのを薄く感じとり、でもそれもいいか。横になって休日の午後を堪能するとしよう。
大切な式神たちが駆ける音を聞きながら、家族のようだと心の底から幸せを感じた、そんなある日の話。
[夏日と白雪 了]