はらり、ひとひら。
ドタドタと階段を駆け下りるとお母さんの眉間に皺が寄った。
「やっと起きたの?起こしても起きないんだから。早く朝ごはん食べちゃいなさい」
「はーい」
食パンひと切れと、目玉焼き、温かいコーンスープ。
我が家の定番の朝食メニューだ。
「似合ってるわね、制服」
「?」
パンを頬張りながらん?と訊ねる。お母さんがあまりにも嬉しそうに言うので変にくすぐったい。
「大きくなったなあって」
…そうだろうか。身長はさして伸びてない気がするんだけど。