はらり、ひとひら。


「いやあすげえな縁って」

「そうだね。まさかこんなに繋がるとは」


隣に私服姿の神崎くんが…あぁ…眩しい。眩しすぎる。くっどうしてこんな唐突にチャンスが巡ってくるんだもっとおしゃれしてくれば良かった。

自分のザ・ラフすぎな恰好に目を回す。パジャマと変わんないしこれ。


「んで? どうしたのよ今日は」

「壺か何か仕入れてある? 入れ物が欲しくて」

「入れ物か、最近あんまりいいモンが入んねえんだよなぁ。あぁでも、倉庫に在庫があったか…?」

「出来れば素焼きのもので」

「要望多いお坊ちゃんめ。倉庫の鍵とって来るから、待ってろ」


千鶴さんは海斗に悪いけど少し席外す、と言い残して出て行った。

神崎くん、壺を買いに来たんだ。というかここの神社壺も売ってるの?…あれかな、副業で千鶴さんが陶芸嗜んでいるとか。


「陶芸品、好きなの?」

「え。あぁ、違う違う。妖祓いの道具のひとつにそういうものがあるんだ」


そうなの!?




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