はらり、ひとひら。


「い゛っ!?」

クラス中が笑いに包まれる。


隣の席の子に「大丈夫…?」と心底心配そうに言われ笑うしかなかった。心は泣いてるけど。


「うええ…恥ずかしい」


イスにハイスピードで腰掛ける。正直消えていなくなりたい。三年間のスタートダッシュ最悪すぎでしょう…!




**************


「じゃあ、また明日元気に登校するように!明日からよろしくなっ」


蜂蜜色の髪を揺らして、矢野先生は爽やかな笑顔でそう言った。


「はぁぁあ・・・」

下校時間だけどまださっきの失敗を引きずっている。ほんと何やってんだろ自分・・・。


恥ずかしすぎて穴があったら埋まりたいよ…。

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