はらり、ひとひら。







「あ…嫌……」

体中の震えが止まらない。




『ようやく捕らえた』



大きくて影のように黒い身体。


二つついているはずの目が、顔の真ん中に丸い一つだけ。



それはどこから見ても──




「妖怪・・・!」


だった。




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