[完]大人の恋の始め方
「って、1試合目から3年!?友やだぁ~」
友美は、グダグダと歩く。
が、その先には現役ちゃん。
「ちょっと友美!!相手が誰であろうと、諦めるんじゃないわよ!」
あっ…熱い。
ものすご~く、熱い。
「ねぇ杏里」
こそっと呟く友美。
「負けたらどうなると思う?」
「さぁ??…殺されちゃったりして??」
と、冗談混じりに言うと、現役ちゃんが、あたしの顔スレスレまで顔を近付けた。
そして、口だけをニヤリと笑う。
「法律に触れない程度に、殺すよ?」
…………ちっちびる~!!!
「………友美」
あたしは友美を見る。
「……わかってる。意地でも勝とう」
どうやら友美も、身の危険を感じた様子。
それは、他のチームメートも同じで。
あたし達は、元々バレー部だった経験者チーム。
だから、結構本格的だし、それなりに強いと思う。
だから、みんなが本気になった今、相手が誰だろうと、本当に関係ない。
あたし達は勝つだけ。
そして挑んだ試合。
結果は圧勝。
気付けば、決勝まで来ていた。
だけど、まだ決勝まで時間がある。
すると、友美に腕を引かれた。
「何??」
「バスケ見よっ♪」
あー、2階で男子がバスケやってるんだっけ。