[完]大人の恋の始め方
「中島蓮くん…」
ぽつりと、杏里が呟いた。
彼はそれを聞くと、嬉しそうに杏里の頭を撫でた。
「うわっ!?なんですか??」
唐突な事に、驚きを隠せていない杏里。
友に関しては、驚きすぎて、何も言えません。
いや、ガチで。
「だって、杏里ちゃんが覚えてくれてたとか嬉し過ぎるよっ」
うわっ///
自分に向けられていないと分かっていても、心惹かれる王子様スマイル。
やっぱり芸能人…いや、アイドルは違うな…。
「こっちの子はお友達?」
「え、あ、はい!……友美?」
あー……。
中島蓮って、めっちゃカッコイイんだなぁ…。
皆がキャーキャー騒ぐのも分かるかも。
やばい~っ///
ほんとにカッコイイ///
「友美!!!」
肩をトンっと叩かれ、名前を呼ばれてようやく覚醒。
「へっ!?何??」
杏里の方を向けば、不審な目を友に向けている。
「どうしたの、ボーッとして」
「いっいや//」
まさか、かっこよすぎる人を見て、飛んじゃったなんて言えない。
しかも本人の前で。
「もしかして、俺がかっこよすぎて、見取れちゃった?」