[完]大人の恋の始め方
図星を着かれて、顔に熱が集まる。
「あれ、もしかして図星?」
無邪気に笑う彼の笑顔は、脳裏に瞬時に焼き付く。
「まっまぁ…アイドルなんだし、カッコイイのは当たり前ですよっ///」
気付けば憎まれ口を叩いていた。
「ふーん。素直じゃないね、友美ちゃんっ」
ちょっと意地悪な笑顔は、友の胸を焦がす。
「なっ馴れ馴れしいっ///」
自分ななんでこんなに、憎まれ口を叩いているのか分からない。
ただ、完全に中島蓮くんのペース。
こんなの初めてだ。
「クスクス。なーんか友美ちゃん気に入った。メアド交換しようよ」
きききき気に入った?!?!///
聞き慣れない言葉。
戸惑っていると、友の目の前に、黒いスマホが出された。
「まっまぁ、交換してあげてもいいけどッッ//」
なんか、友のキャラおかしくない!?!?
自分で自分の言葉に驚きながら、まだ新しいスマホを出した。
そして赤外線でアドレス交換。
ディスプレイに、中島蓮と表示される。
その文字を見ただけで、友はにやけてしまった。
「ふっ。んじゃ連絡待ってるから。友美ちゃん、杏里ちゃん、またね」