[完]大人の恋の始め方
想う心
家に帰ると、優斗さんが出迎えてくれた。
Tシャツにスエットという格好で、中肉中背がよく似合ってる。
どこか男らしい優斗さんのボディは、魅力的だ。
「ただいまっ」
そのまま自室に入ろうとしたあたしだったけど、不意に優斗さんに腕を捕まれ、そのまま胸に抱き込まれた。
急な展開に、心臓は爆発寸前。
「おかえり」
耳元でそう呟くもんだから、身体全体が麻痺してしまう。
どうしてこんなにドキドキするんだろう。
ドキドキし過ぎて、胸が痛い。
「優斗さん///」
ちょっとだけ、胸を押すと、案外簡単に身体は離れた。
それが寂しいと思ったのは、気のせい…?
だけど、そのあと絡まった互いの視線。
何だか、寂しいって思った事も見透かれていそうな瞳。
その目に堪えられず、瞳を閉じた。
その行動を、なんと捕らえたのか。
あたしの唇に強く激しい熱が落ちてきた。
「んっ!///」
今日の優斗さんは、何だかおかしい。
でも、キスをされて嬉しいと想うあたしもどうかしてる。
そう想う今も、後頭部を押さえられ、右手を壁に押し当てられた状態で、深く口づけされる。