[完]大人の恋の始め方
「告白しようと思ったから、キス拒んだんだろ?」
「ううっ///」
ほんと、なんでも見透かされるなぁ…//
ただ…。
この状況で告白なんて…絶対に無理っっ!!!!
近すぎる!!!
恥ずかしすぎる!!!
固く口を紡んでいると、冷めたような、意地悪そうな笑みが、あたしを捕らえた。
「告白…、出来ないんだ?」
なんか、怒ってる?!
目を泳がせると、今度は肩に両腕を置いてきた。
しかし、依然として額はくっついてる。
「はぁ…。杏里が告白してくれないなら、俺がしてやるよ」
フッと笑う優斗さんの顔は、やっぱり意地悪な顔。
「え、あのっ…///」
優斗さん、告白してくれるの!?///
てゆーか、告白宣言って、おかしくない…?
なんて思ったけど、真っすぐに優斗さんを見た。
「…っっ//なんか、いざ真っすぐ見られると、結構照れんだけど」
拗ねたような口調の優斗さんに、思わず吹き出す。
「なにそれーッッ!それじゃあ、あたしと一緒じゃんっ」
口を押さえて笑っていると、目の前で優斗さんが微笑んだような気がした。