[完]大人の恋の始め方
着々とカレーとお風呂の準備を終え、あたしはカレーをお皿によそった。
最近、優斗さん忙しくてご飯大丈夫かなぁ?
何と無く、気になる。
テレビとかでも、忙し過ぎて、ご飯が食べられないって人多いし。
それに、一人で食べるご飯は味気ない。
前は、母が一緒に食べていたから。
一人ご飯を食べ終えると、あたしはソファーに座って、テレビを付けた。
いつも見るバラエティー番組を見て、いつもなら笑ってる。
でも、ここんとこ一人で家にいて、正直寂しい。
優斗さん、早く帰ってきて欲しいなぁ~…
無理なのは、分かってる。
でも、願ってしまう。
「……つまんない」
なんて思いながらも、ずっとテレビを見続ける。
暇だから。
でも、テレビってすごい。
気が付けば、時間はかなり経っているもの。
いつの間にか9時になっていて、優斗さんがヘアーメイクをしているドラマが始まった。
主人公は、最近ブームのアイドルで、ヒロインもまた人気のモデル。
その二人がお嬢様と執事をやるわけで、かなりの高視聴率をたたき出している。
ヒロインの髪の毛は、常に上品な髪型にセットされている。
もちろん、そのモデルにもバッチリだ。
さすがは、優斗さん。と、あたしは、感心を持ちながら、ドラマを鑑賞した。
ポイントがズレているかもしれないが、やっぱり知り合いの仕事、優秀さって嬉しくなる。