[完]大人の恋の始め方




「へー、すげぇな」


そう言いながら、席につく優斗さん。



んー、クリスマスイヴだって、分かってるよね…?




「まさ…」


「もう、食っていい?」



言葉が重なって、口を紡げば、キラキラした彼の笑顔があった。


まぁ、イヴとか分かってなくてもいっか!



「どーぞ?」



「っしゃ!いただきます」



今日はお腹が空いていたのか、随分パクパクと食べていく彼。


別に少食ってわけじゃないけど、今日は凄い。



ぺろりと完食してしまった優斗さんに、拍手だ。



「美味かったー」



「ほんと?良かったぁ。あ、ケーキあるよ?」



一応手作りの…。



「まじ?食べる」



ほんと、よく食べるなぁ。



「じゃあ、準備するね?」



"MerryChristmas"



ちょっと下手になっちゃったけど、頑張って描いた。



イチゴのたくさん入ったショートケーキ。



昔から好きで、よく作るから、味は大丈夫…なハズ。



カットしたケーキを差し出すと、彼はパクリと一口入れ…



「うんまっ!
杏里って何でも作れるんだな!」



そんなことないけど…。



でも、こうやって目の前で美味しそうに食べてくれるのは、凄く嬉しい。



これからの未来も、彼と一緒に……って、あれ?



それってあたし…



優斗さんと結婚したいとか思ってる?!///




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