[完]大人の恋の始め方
って、アレ?
なんか優斗さん固まってる?
何故か固まる優斗さんを見て、ハッとする。
あたし、いつもドレスとか着てるから違和感ないけど、今日は家だもん。
似合ってないし、気持ち悪くなっちゃったのかな?!
そう思うと、なんだか優斗さん、困ったような、辛そうな表情してる。
慌てたあたしは、優斗さんの手を掴んだ。
「優斗さん!!ベッド行きましょう?」
〔優斗side〕
目の前には、好きな女の子。
露出の高い、でも可愛すぎるサンタドレスに身を包んでいる。
珍しくメイクなんかもしていて。
同じ家に住んでるってだけで、結構ヤバいときあるのに、今日は最悪だ。
今の俺には、欲情心で溢れている。
でも、我慢しなくちゃいけない。
杏里と住みはじめた頃、俺は杏里に襲い掛かってしまった。
もし今ここで、またこの欲情に負けて押し倒したら…、答えは1つしか思い浮かばない。
そんな葛藤を、こいつはなんも分かってない。
「優斗さん、ベッド行きましょう?」
………やばい。
んな上目遣いすんな。
本気でやばいから。
しかもベッドって。俺、そしたら抑えきかねーよ。