[完]大人の恋の始め方
計の眼差しは、とても強くて、光が宿っていて。
計が本気なんだって、伝わってきた。
「本当にいいの?」
最後の確認。
だって、きっと友も計も、辛い思い、するはずだから。
ジッと計を見つめる。
すると、計はふっと笑って。
「うん。俺が支えてみせる」
計は、友をそっと抱き寄せた。
フワリと香る、シャボンの香り。
恐らく、柔軟剤か洗剤の香り。
ナチュラルな計。
蓮みたいに、甘い香りではない。
でも、嫌じゃない。
友は、身を寄せるかのように、目を閉じ、計に身体を預けた。
まるで、守って貰っているかのように…。